ーKOKORO保健室のブログへようこそー
本日の内容は、「ミッドライフクライシスに陥る要因」についてです。
前回のブログで、40代〜50代が最も幸福度が低いということをお伝えしました。なんだか、子供の頃に思い描いていたイメージと大きく違いますね。仕事やプライベーに関して色々なことが落ち着きだし、キラキラと輝く人生を謳歌できるはずの40代、50代の方が最も不幸だなんて。信じたくないですが、これは事実だそうです。
山を降りる方法は教えてもらえない
私たちは子供の頃から、学校や親など様々な場面で夢や目標を見つけなさいと言われて育ちます。確かに、自分の夢を持つことは素敵なことです。目標があることで毎日の生活にメリハリがつき、人生が充実したものになります。
夢や目標を叶えていくことは、登山です。山の頂点に自ら「ゴール」を設定し、コツコツと試行錯誤しながら登ります。学生で学ぶ間も、社会人になり仕事をしている間もずっと、登山の方法を学んだり、自分を高めていく機会を多く得ようと人々は頑張ります。夢や目標を叶える為の自己啓発本や講座もたくさんあります。
しかし、下山の方法を教えてもらう機会は、ありません。
40歳前後になり、ある程度、自分なりの夢や目標が叶った。山で例えるなら、もうすでに「頂点」には達した。しかし、その後どうしていいか分からなくなっているような状態です。下山の方法は、誰も教えてくれないのです。そのまま現状を維持したまま同じ場所に居続けるのか、それも緩やかに山を降りていくのか。はたまた違う山を登ることにするのか。選択肢はいくらでもあります。
ただ、20代、30代の時と比べると、自分を取り巻く環境や時代、自分自身(気力や体力、考え方)も変わっているはずです。残された時間も有限であることを意識せざるを得ません。頑張って山を登っていた頃とは違う視点で、今のあなたに合わせた人生を歩む必要があるのです。
下山する時こそ、ゆっくりゆっくり。自分のペースに合わせて。不要な荷物は少しずつ捨てる。体力に合わせて、20代30代の頃よりも休憩を多く入れる。せっかくだから、景色も楽しみましょうか。
下山の方法を誤ると、急降下して転がり落ちます。それがまさに、ミッドライフクライシスに陥ってしまっている状況です。
何事も、始める時よりも、終わる時が難しいと言います。
カウンセリングの中にも、「手放す」「諦める」ことに寄り添うアプローチがあります。
終わりこそ自分で見極めて、自分で決める。そこには、自分を見つめる作業が必要になります。
今のあなたに合った下山の仕方、今後のあなたに合った新たな山を見つけ出し登るかどうか、じっくり考えませんか?