書籍紹介

サバンナ八木さんの生き方に学ぶ:ミッドライフクライシスの乗り越え方【後編】

ミッドライフクライシス解消に向けてのオンラインカウンセリングルーム「KOKORO保健室」のブログへようこそー

【前回】に引き続き、今回もサバンナ八木さんについて記事にします。

サバンナ八木さんの著書『年収300万円で心の大富豪』では、限られた収入でも豊かな人生を送るための考え方や工夫が紹介されています。

この本が伝えているのは、お金そのものではなく、物事の捉え方や幸せへの向き合い方が重要だということです。

今回の記事では、八木さんの視点を通じて、ミッドライフ世代が直面するお金の不安への向き合い方や心豊かな生活を送るためのヒントをお伝えします。

ぜひ、最後までお読みください。

「クワガタとり」に学ぶシンプルライフの魅力

190ページ目「クワガタとり」より。

私たちは大人になるにつれて、「楽しいこと=買い物、消費」になりがちではないか!?

お金をかけなくても、楽しいことやワクワクすることが世の中にはたくさん存在するはず!

ということを「クワガタとり」を例に挙げて説明しています。

八木さんは、クワガタとりほど楽しいことが他にあるのか、と今でも思うそうです。
とれるかなというドキドキ、見つけたときの感動…が本当に楽しいそうです。

確かに、その感覚って、子どもの頃に誰もが感じたことがあるものではないでしょうか。

未知の結果に対する期待(クワガタとれるかな…ドキドキ)と、それが現実になったときの達成感や喜び(クワガタを見つけたときの感動)を表していますね。

考えてみれば、楽しいことって、そんなにお金がかからないことが多い気がします。
(中略)
大人になると、なぜか、楽しいこととお金を結びつけてしまいがちです。

【引用:年収300万円で心の大富豪】

大人になると、どうしても楽しさをお金に換算してしまいがちですが、実は身近にあるシンプルな体験こそが、心の豊かさを育むのだとおっしゃています。

楽しいことを、お金に結びつけずに探してみると、いっぱい見つかるように思います。

【引用:年収300万円で心の大富豪】

例えば、散歩中に季節の花を見つけたり、新しい趣味に挑戦してみたりと、日々の生活の中にも同じようなワクワクや感動はたくさんあります。それらを見つける目を持つことが、豊かな人生を送るための鍵になるのではないでしょうか。

ちなみにこのブログを書いている私(KOKORO保健室カウンセラー下地)の最近の楽しみは、『三国志』です!今まで、知っているようであまり知らなかった分野だったのですが、改めて学びを深めるとやはり面白いですね~。『三国志』ほどの作品だと、本・漫画・映画など無料で入手できるコンテンツも多いです。色々波及し、サブスクを利用して久しぶりに『レッドクリフ』『レッドクリフ2』も鑑賞しました。リン・チーリンの美しさと、壮大な音楽が何とも言えません。暑い夏に涼しい室内にいながら、そこまでお金をかけずに楽しめるのは、幸せなことだと改めて実感しました。

これは、『年収300万円で心の大富豪』の

  • 24ページ目「サブスクができた時点で人間平等」
  • 207ページ目「勉強はコスパがいい」
  • 213ページ目「知識のバイキング」

といった内容ともつながる考え方だと思います。

八木さんが語る「クワガタとり」の楽しさは、ただの遊びではなく、人生をもっとシンプルに楽しむためのヒントを教えてくれています。深いですね。

20万円と30万円の3倍の違いを実感するために

164ページ目「20万円と30万円は3倍の違い」より。

芸人をやっていると、毎月もらえる額に波があるのですが、一番、体感として違いがあったのは、30万円をもらったときです。使える額が一気に増えた、という感覚になりました。

【引用:年収300万円で心の大富豪】

本書の中で、八木さんのFPとしてのアドバイスとして、「20万円と30万円には3倍の違いがある」という説明があります。

どういうことかと言うと…

月収20万円と月収30万円では、単純に考えると1.5倍の差ですが、毎月の固定費が仮に15万円かかるとした場合、手元に残るお金は次のようになります。

  • 20万円(月収)-15万円(固定費)=5万円
  • 30万円(月収)-15万円(固定費)=15万円

このように、5万円と15万円では、実際には3倍の差が生じることになります。これは、八木さん自身が月収30万円を超えた頃に「一気に使えるお金が増えた」と感じた理由でもあるそうです。

大切なのは、月収が増えたとしても「固定費」を上げないように徹底的に気をつけることです。

収入が増えると、つい生活水準を上げて固定費も増やしてしまう人は少なくありません。しかし、その結果、手元に残るお金が増えず、「頑張って稼いでいるわりには…」と感じる状況に陥りかねません。

また、収入が上がらない時も、徹底的に固定費を見直し下げる努力をすることが大切です。

固定費を見直し、コントロールすることで、将来の経済的な不安を減らし、安心感を持って日々を過ごせるようになります。

重要なことは、お金に対して不安を感じたときこそ、具体的な行動・対策をとることです。

人生の『下り』を楽しむための心構え

70ページ目「人生はどう下るか」より。

特にこの項目は、ミッドライフ世代に読んでいただきたい内容です。人生の折り返し地点を過ぎ、後半戦に入ろうとする時期に、どのような心構えで過ごすべきかが、八木さんならではの視点で記されています。短い文章の中に、深い感慨が込められており、心に響く内容となっています。

人はみな、年齢を平等に重ねます。
誰しもが70歳、80歳は、生きてさえいればOK、となるのです。
登山と同じで、登りと下りがある。下りがあることをわかっていれば、下りも楽しめるのです。

【引用:年収300万円で心の大富豪】

実はこのブログでも、過去に似たようなテーマで記事を書いたことがあります。

40代〜50代は不幸せ?ミッドライフクライシスに陥る要因 ーKOKORO保健室のブログへようこそー本日の内容は、「ミッドライフクライシスに陥る要因」についてです。 前回のブログで、40代〜...
ミッドライフクライシス、心を守る覚悟ーKOKORO保健室のブログへようこそー 本日の内容は、「心の健康」についてです。 前回のブログでは、山を降りようとする際に、不...

人生の「下り」をどのように楽しむかは、自分次第です。その為には、これまでの経験を振り返り、自分の価値観を明確にし、これからの限られた時間をどのようにして豊かに過ごすことが人生の充実感につながっていくのかを今一度考えることが必須になってきます。

自分という山の頂点を見極め、受け入れてゆっくり丁寧に下りる。登りより下りの方が大切です。景色を楽しむのも下りです。ゆっくり景色を見ながら下ろうと思います。

【引用:年収300万円で心の大富豪】

八木さんの言葉は、これからの人生をどう歩むべきかを考えさせてくれる貴重なヒントとなりますね。

お金は確かに必要だけれども・・・

ミッドライフ世代には様々な悩みがつきものです。特に、お金に関して不安を感じていない人は少ないのではないでしょうか。

けれど、お金はあくまでも手段です。目的そのものにするとキリがない…と八木さんは言います。天井がないからです。

そして、お金だけを目的にして突き進むと、大切なものを見落としてしまうかもしれないと。

確かにそうだと思います。

私のカウンセリングルームには、身体や心をボロボロにしてまで働き、悩んでいる相談者様が多くいらっしゃることも事実です。一生懸命に働き、お金を稼ぐことはもちろん素晴らしいことですが、まずは「自分が望む幸せは一体何なのか」を明確にし、それに必要なお金の額を具体的に把握することが大切です。

自分の価値観や人生の目標を見つめ直し、何が本当に自分にとって重要なのかを考えることで、お金に振り回されず、心豊かに過ごすための道筋が見えてくるはずです。

ふと不安になったとき、八木さんの著書『年収300万円で心の大富豪』を手に取ってみてくださいね。