兆候と理解

ミッドライフクライシス世代を襲う春特有の不安感

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本日の内容は、「春に訪れるメンタル面の不安感」についてです

4月や5月のポカポカした陽気に包まれて、とてつもなく不安になることってありませんか?ミッドライフクライシス世代にとって、春に不安を感じる要因がいくつかあります。

新しい年度や季節の始まりは、多くの人にとって人生や仕事について考え直すきっかけとなることがあります。春や初夏は、周囲の人々の変化に比較されて自身の状況を見つめ直す時期になりやすいとも言えます。そのため、4月や5月に不安を感じる人も多いかもしれません。

本日は、ミッドライフクライシス世代の多くの人にとって、なぜ春にメンタル面が不安定になるのか、その対策について考察したいと思います。

春🌸に不安を感じやすい要因

①仕事・人生の変化を大きく求められる時期だから

ミッドライフクライシス世代は、仕事の役割やキャリアチェンジについて考えたり、家庭の大きな節目に直面していることが少なくありません。例えば、子どもの成長(入学・進学)や親の老齢化に伴う責任の変化です。身近な家族の状況の変化によって、これまでの生活を続けることが難しくなる方も多いかと思います。

また、支えるべき家族が状況の変化を迫られる姿を目の当たりにすることで、自分自身も少なからず精神的な影響を受けることはごく自然なことです。たとえば、夫が会社で役割が変わってプレッシャーを抱えている姿、子どもが小学校への入学を機に新生活に不安を抱いている姿、

新年度の始まりや春の到来は、新しい可能性や始まりを象徴する一方で、これまでの生活パターンや自分の置かれた状況に対する再評価を促すタイミングになってきます。そのタイミングで、過去の選択やこれまで歩んできた道に対する反省や後悔を引き起こし、この先の生活に対する不確実性や焦りを感じることがあります。特に、社会的な期待や役割に照らし合わせた時、自己の達成感や満足度に疑問を感じることがあります。

このように、ミッドライフクライシス世代は、自分の仕事や人生の変化のタイミングを意識し、それに伴う不安やストレスを強く感じる時期として、4月や5月を迎えるのです。この時期は、その人自身の成長や変化に向けた自己反省の機会となる一方で、人生の方向性を特に見失いやすい、不安定な時期でもあります。

②「社会的比較」と「自己評価」でネガティブ思考になってしまう

特に春の時期である4月や5月に不安や焦りを感じる背景には、「社会的比較」と「自己評価」が大きく関わっています。この時期は、多くの人々が新年度にあたり新しい目標を設定したり、新たな自分(生き方や働き方)を追求し始める時期です。同僚が昇進した話題や友達が新しい事業を立ち上げた話など、周囲の人々の新たな成果や変化は、SNSを通じてさらに広く速やかに共有されます。

このような環境では、自己の進捗や生活を他人と比較してしまうことは自然な反応ですが、これが不安や焦りの感情を引き起こす原因となることがあります。特にミッドライフクライシスにある人々は、自らの人生を振り返り、これまでの達成や未来の望みについて深く考える傾向にあるため、他人の成功が自己評価に与える影響はより大きいかもしれません。

自分が思い描いていた人生プランや目標と、実際の進捗や成果を照らし合わせる過程で、達成感や満足感よりも、むしろ不足感や達成できていないことへの焦りを感じることがあります。さらに、現代では成功の指標が多様化しているにも関わらず、一般的な成功のイメージや「成功するべき時期」といった社会的な期待が、この不安を強化する可能性があります。

このように、ミッドライフクライシス世代は、「社会的比較」と「自己評価」の過程を通じて、特に春の時期に、人生の方向性や成果に関する不安や焦りを強く感じることがあります。この期間は、自己実現のための新たな目標設定や計画の見直しなど、自己と向き合う重要な機会を提供する一方で、社会的な比較による精神的なプレッシャーも同時に伴うのです。

③年齢に関する認識で不安になりやすい

ミッドライフクライシス世代の人々が、特に春の期間、4月や5月に不安を強く感じる背景の3つ目に、自己の年齢と時間の流れに対する深い認識があります。この時期は、新年度の始まりや季節の変わり目という、時間の移り変わりを実感しやすいタイミングであるため、人生の半ばを迎えた世代にとって、自らの年齢やこれまでの人生の経過を振り返るタイミングとなることが少なくありません。この過程で、過去への反省や未来への期待が混在し、特に達成できなかった目標や叶わなかった夢に対する後悔や焦りが、不安感を増幅させます。

年齢を重ねることで感じる時間の価値やその有限性への認識は、人生の残された時間を有意義に過ごすことの重要性を突きつけます。しかし、同時に、「時間がない」という感覚が強まることで、自己の達成度や生き方に対する不満が顕著になり、それが精神的な負担となるのです。また、社会的な役割や期待と現実の自分とのギャップ、人生の節目における転機や選択の重圧は、この年代特有の不安を引き起こす要因となります。

春は一般的に新しい始まりを象徴する季節ですが、ミッドライフクライシスにある方にとっては、この新たなスタートが、自己実現への再挑戦だけでなく、未達成の目標への焦りや達成できなかった夢への後悔を再確認する時期でもあります。その結果、人生のどの段階にいるかという自己認識が、深い不安やストレスの源泉となるのです。このように、年齢と時間の経過に対する意識は、ミッドライフクライシス世代が春に特に不安を感じる大きな理由の一つであり、自己と向き合うことの重要性を浮き彫りにします。

④生活の変化への不適応によって不安を感じやすい

ミッドライフクライシス世代の人々が、特に春の季節である4月や5月に不安を感じやすい理由の4つ目に、人生の転機における生活の変化への不適応が挙げられます。この世代は、子育ての役割が終わりを迎える「空の巣症候群」、高齢の親の介護責任の増大、自身やパートナーの健康問題といった、生活の大きな変化に直面しています。これらの変化は、個人の日常生活だけでなく、自己認識や将来に対する見通しにも大きな影響を及ぼします。

例えば、子育ての終了は、親としての主要な役割が終わることを意味し、自分自身のアイデンティティや日常生活に空虚感をもたらす可能性があります。また、親の介護は時間的、経済的、感情的な負担を伴い、毎日の生活や将来の計画に対する不確実性を増加させます。さらに、健康問題は、個人の活動範囲や生活の質に直接的な制約を課し、自己の身体能力への信頼を損なうことで不安を引き起こすことがあります。

春の時期はこれらの変化への適応が特に求められる時期でもあります。新年度の始まりや温かくなる気候は、外部からの変化への期待を高め、自分自身の状況とのギャップを意識させることがあります。その結果、生活の変化に対応することの難しさや、それに伴う人生の不確実性への認識が不安を増幅させる原因となります。

春🌸の不安を軽減する5つの心理的アプローチ

この時期は、いきなり大きな目標を立てず、自分のペースを守ることを最優先しつつ、心のバランスを保つ方法を取りましょう。以下に、その心理的アプローチ5つをご紹介します。

①ジャーナリング

不安や焦りを感じたときに、紙に思考や感情を書き出すことで、自己認識を高めることができます。注意点として、あくまで大きな目標を立てるのではなく、しっかり自分の内側、本心に向き合いながら、問題解決や気持ちの整理を促進しましょう。

②運動

春の自然の中でのウォーキングやジョギングは、リフレッシュ効果が高く、不安や緊張を和らげるのに役立ちます。無理のない範囲で、自分のペースで取り組むことが重要です。

③新しい趣味や活動の開始

大きな目標を立てず、自分のペースを守りながらも、新しい趣味やアクティビティに挑戦することで、新たな刺激を得てモチベーションを高めることができます。心から楽しいと思えるような自分の興味や関心に合わせて、楽しみながら新しい喜びや充実感を見つけましょう。

④社会的つながりの強化

友達や家族との交流を大切にし、支え合いの関係を築くことは精神的な安定感をもたらします。焦らず、自分のペースを守りながらも、定期的にコミュニケーションを取り、共通の興味や関心事を共有しましょう。

⑤専門家の支援を受ける

必要に応じて心理カウンセリングを受けることも有効です。専門家のサポートを受けることで、自分自身や問題に対する洞察を深め、適切な対処法を見つけることができます。カウンセリングにおいては焦らず、自分の心身の状態に合わせて受けられるかが重要です。

春の訪れに伴う不安やストレスを軽減するためには、大きな目標を立てず、自分のペースを守りながらも、心のバランスを保つことが大切です。

けして焦らず、自分の内側に向き合いながら、前向きな変化を楽しんでください。

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