KOKORO保健室について

中年期の心のゆらぎと「私って誰?」という問いに向き合う

ミッドライフクライシス解消に向けてのオンラインカウンセリングルーム「KOKORO保健室」のブログへようこそー

こんにちは。当ブログを訪れてくださり、ありがとうございます。

私は、公認心理師の下地まいこと申します。オンラインカウンセリングルーム『KOKORO保健室』を運営しています。特に、30代後半から50代の女性が直面する心の揺らぎや人生の岐路に寄り添うことを得意としています。中でも「ミッドライフクライシス(中年期危機)」に特化したサポートを行っています。

📍詳しいプロフィールは、【こちら】をご覧ください。
📍最近、【note】はじめました!😉💖

「私」がどこかに置き去りになっている気がしませんか?

気がつけば、一日中誰かのために動いていて、「私自身のこと」なんて考える余裕なんてまったくない。ふとした瞬間に、胸の奥がぽっかり空いたような感覚が訪れる。

「私って、誰だったっけ?」

この問いを持つことが怖いと感じる人もいます。

でもこの問いは、決してネガティブなものではありません。
むしろ、中年期という人生の折り返し地点で、自分の心ともう一度向き合おうとする内なるサインかもしれません。

本日は、そんな「私って誰?」という問いの背景にある『役割』との付き合い方。そして、私自身を取り戻すためのヒントについてお伝えします。

ぜひ、最後までお読みください。

「役割」を生きることは悪いことじゃないけれど

母親、妻、娘、職場の一員、地域の一員…
私たちは人生のなかで、さまざまな『役割』を持ちながら生きています。

そのどれもが大切で、役割の中で自分らしさを見つけることもできます。

でも、もしその役割に100%自分を重ねてしまったら…
「私」という存在が、何かの“肩書き”に埋もれてしまうことがあります。

そして気づかないうちに、
“私自身の気持ちや願い”が、ずっと後回しになってしまう。
そうして長い時間が過ぎると、自分が何を感じているのかすら分からなくなってしまうこともあります。

役割は生きる上での大切な一部だけれど、それが“全部”になってしまうと、
やがて「私って、誰だったっけ?」という感覚が、ぽつんと心に浮かぶことがあるのです。

『KOKORO保健室』で出会った、ある女性の話から

私が運営している『KOKORO保健室』でのエピソードをご紹介します。

50代の女性Aさんは、フルタイム(管理職)で働きながら、家族の世話、両親の介護、家事も担い、毎日がとにかく「やるべきこと」でいっぱい。

心身ともに限界を感じているはずなのに、「でも、止まるわけにはいかないんです」と笑っておられました。無理して作られた笑顔から、AさんのSOSが溢れていました。

話を重ねていく中で、Aさんからこんな言葉がこぼれました。

「なんだかんだ忙しい方が楽なんですよね。余裕ができたら、逆に何をしたらいいのか分からない。自分が怖いんです。」

“本当の自分”に向き合うことが、かえってしんどい。怖い。

自分の中にある空虚さや疲弊を直視するくらいなら、誰かの役に立っていた方が気が紛れる。

Aさんは、自分の中の空虚さに気づいてはいるけれど、そこに向き合う余裕も、勇気も持てなかったのです。これが、Aさんの心境でした。

でもそれは、「弱さ」ではなく、毎日を必死で生きてきた人の誠実な感情だと私は思いました。

Aさんのカウンセリングは、「無理に“自分探し”をしなくていい」「でも、ふとした瞬間にだけでも、自分の声を拾う練習をしてみませんか?」というところからスタートしました。

たとえば、

・夕食のあとに、3分だけ深呼吸して座ってみる
・忘れていた趣味の本を、本棚から引っ張り出してみる
・無理に「好きなこと」を探さず、「嫌じゃないこと」を探してみる

そんなふうに、“ちょっとだけ自分を思い出す時間”を、日々の暮らしの中に挟んでいくことを実践して頂きました。

カウンセリングやワークを重ね、Aさんからはその後、

「相変わらず忙しい毎日だけど、自分の中の空気が少し変わってきた気がします」

そんな前向きなメッセージと一緒に、カフェで過ごした時間の写真―お気に入りのコーヒーとケーキの写真が添えられて送られてくることが増えました🍀

「役割」を脱ぎ捨て、本当の自分・自分の感情に向き合う時間を取ることで、Aさんは、これまで置き去りにしてきた自分自身の声や感情に、少しずつ気づけるようになっていきました。

「忙しさの中に埋もれていた“本当の自分”が、ようやく顔を出し始めたような感覚だった」と、ご本人もおっしゃっていました。

役割を脱ぎ捨てることは、決して“責任を放棄すること”ではなく、
自分を大切にすることと、他者を大切にすることのバランスを取り戻すきっかけになったのだと思います。

Aさんからは、「忙しい日々だからこそ、じっくり話を聞いてくれる場所・思考を整理できる場所があり助かっている」という嬉しいお言葉も頂いております。

「役割の外側にいる私」と出会うために

私たちは日々、さまざまな『役割』を担いながら生きています。
それはとても大切なことで、誰かを支えたり、社会とつながったりする上で欠かせないものです。

でも、いつの間にかその『役割』が、自分自身のすべてになってはいないでしょうか。

名前のない時間。
肩書きのない私。
誰かに求められなくても、そこにいる“ただの私”。

そうした『役割の外側にいる私』に目を向けることができたとき、
ようやく、心が静かに息をし始めるような感覚が訪れます。

あなたは、あなたのままでいいのです。

役割は、私たちが社会とつながるための大切な一部。
でも、それが“全部”になってしまわないように…

どうか今ここにいる「私自身」にも、そっと目を向けてあげてください。
忙しい毎日だからこそ少しだけ立ち止まって、こう問いかけてみてください。

「私は、どうしたい?」

その問いこそが、あなた自身との関係を取り戻す、最初の一歩になります。

そしてその一歩は、誰かのためではなく、あなた自身の人生を生きるための確かな一歩でもあるのです。

『KOKORO保健室』のご案内

『KOKORO保健室』は、役割に追われながらも「このままでいいのかな…」と感じる方が、
自分自身にそっと立ち返るための、オンラインカウンセリングルームです。

こんな方におすすめです😊

・忙しいけれど、ふとした時に空虚さを感じる
・自分の気持ちを話す場所がほしい
・役割を離れた「私自身」に、静かに出会いたい

ご相談はすべてオンラインで、安心できるペースと空間を大切にしています。
初めての方にも寄り添いながら、ゆっくりお話を伺います。

ご予約・お問い合わせはこちらから → 【KOKORO保健室】

 

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暮らしの中で、ほんの少しだけ“自分”に戻る

「私って誰?」と感じる瞬間があったとしても、
その問いは、あなたの人生が静かに変わり始めるサインかもしれません。

役割の向こう側にいる、“本当の私”。
その存在に気づき、大切に育てていくことは、決してわがままではありません。
むしろ、それがこれからの人生を豊かに生きるための、かけがえのない準備です。

今日すぐに何かを変えようとしなくても、

たとえば、

・少し早く目が覚めた朝に、白湯を飲みながら静かに深呼吸する
・誰にも見せないメモ帳に「しんどい」とだけ書いてみる
・自分のためにだけ、小さなお菓子を選ぶ
・週に一度、自分のためだけの予定をカレンダーに書いてみる

そんなささやかな行動からでも、ゆっくりと始めることができます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
あなたが“誰かのための自分”だけでなく、“あなた自身のままでいられる時間と空間”を、少しずつでも増やしていけますように。