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ーKOKORO保健室のブログへようこそー
本日の内容は、「言語化する習慣」についてです。
前回の記事「ミッドライフクライシス世代の強みを活かす方法」の続きになります。
「心のモヤモヤ」最強の解消法!ブレインダンプとは?
早速ですが、「ブレインダンプ」という言葉を知っていますか?
英語で、『ブレイン=脳』・『ダンプ=放り出す』という意味になります。
脳(モヤモヤした思考)の中を、言葉(文字)で、アウトプットすることです。気持ちを全てノートに吐き出すイメージですね。
ノートとペンさえあれば、いつでもどこでも出来ます。
モヤモヤした気持ち、頭の中が混乱している状況のときに、ぜひ試してみて欲しいです。
【ブレインダンプの方法】(1回10分など、自分が集中できる時間を設定します)
①紙やノート(A4程度)とペンを用意する
②何について悩んでいるか?ざっくりで良いので、大テーマを書く
③大テーマの下に、箇条書きで、思いつくままにどんどん具体的な悩み・感情を書いていく(大テーマを分解していくようなイメージです)
④具体的に出てきた悩み・感情をより具体的に細分化する(→枝分けする)
人が不安な気持ちやモヤモヤした気持ちを抱えている時、漠然とした得体の知れないものが頭の中を支配しているような感情になります。常にそれは頭の中に存在し、あなたを苦しめています。漠然とした大きな不安は、怖くて向き合う事すらできません。そこで、「ブレインダンプ」をすることにより、得体の知れないものを、より具体的に言葉で表し分解し、明確化します。得体の知れないものの正体を明らかにするのです。そうすることにより、細分化された悩み一つ一つに対し、向き合うことが出来ます。そして、どうやったら解決出来るのかを現実的に考える作業にうつることが出来ます。行動にうつすことが出来るんです。
例えば…「来月ある会議が不安」という悩みがあるとします。会議の日はどんどん近づいてきて、毎日「ああ、もう少しで会議がある。嫌だな、不安だな・・何もしていないな、どうしよう」と、頭の中だけでぐるぐる悩んでいるので、最近表情も冴えない、なんとなく憂うつな日が続いているとします。
ノートの一番上に「〇月〇日の会議が不安」と大きく書きます。その下に、思いつくままに「なぜ不安なのか」をどんどん書いていって下さい。そこに遠慮は要りません。素直に自分の感情を吐き出すことが目的です。この作業を行っている間は、自分の気持ちに正直になりましょう。
(例)「〇月〇日の会議が不安」
【なぜ、不安なのかを素直に書く】
・作成資料を何も準備していない
・やばい
・間に合うかな
・参加者に声かけをするのが億劫
・〇〇さんに出席依頼の電話をするのが気を遣う
・以前のデータを探さなきゃ
・逃げたい
・前回の会議を参考にしれば気が楽かも
・とりあえず、出席者に早めにアポからとるか
・終われば、嬉しい
とにかく、思いつくままに、どんどん自分の気持ちを「書く」ことだけでも、かなりスッキリすることが実感できると思います。書くとき、声にしてみるのも良いです。抑圧された感情を開放するのです。溜まっているガスを出す作業です。愚痴や不安な感情を、人間相手ではなく、ノートに全て吐き出すのです。ガス抜きをしたことにより、漠然とした不安が意外に大したことでもなかったことに気づいたり、感じたり、ぐるぐる悩んでるより早く行動しなきゃ…という気持ちに切り替えられたり。効果は様々ですが、何かしら心境の変化が現れます。悩みから目を背けていることほど、辛い状況はないからです。
書く事、吐き出すことで、ストレスは解消されます。また、大テーマのうち、どういうことに対して最もネガティブになっているのかが分かってきます。
上記の例だと、
・参加者に声かけをするのが億劫
・〇〇さんに出席依頼の電話をするのが気を遣う
だとした場合、データを作成したり、1人でこつこつ準備する分にはそこまで不安はないものの、人に声かけしたり、電話で気を遣うことが嫌過ぎて全てが嫌だ!!!どうしよう…とゼロヒャク思考(認知の歪み)に陥ってるのです。悩みの本質が見えてきます。そこをどう乗り切るかで、だいぶ気は楽になれるはずです。
「ブレインダンプ」で悩みを分解し明確化し、混乱した思考を整理する。そして最終的に、それに対する最初の小さな行動は何が出来るかを考えていくという流れを試してみてください。
「ブレインダンプ」を何度も行っていくと、文言の中から、あなたが抱えている悩みの本質がみつかる場合があります。その本質を探していきましょう。