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NHKクローズアップ現代~ミッドライフクライシス特集~

ミッドライフクライシス解消に向けてのオンラインカウンセリングルーム「KOKORO保健室」のブログへようこそー

2024年9月17日放送のNHK「クローズアップ現代」では、「ミッドライフクライシス~人生の曲がり角をどう生きるか~」というテーマが取り上げられました。

番組では、キャリアや家庭、将来に対する不安や後悔を抱える中高年世代が直面する問題に焦点を当て、子育てやキャリアの後悔、就職氷河期の影響による不安などの体験が紹介されました。また、ゲストには女優の小泉今日子さんが登場し、小泉さん自身が体験した「中年の危機」について語り、特に40代での孤独感や後悔のエピソードが印象的でした。

今回の記事では、番組で特に心に残ったシーンを中心に、カウンセラーとしての私自身の気づきや感じたことを交えながら考察していきます。番組が提起した「人生の曲がり角」をどう乗り越えるかというテーマについて、視聴者として、そして専門職としての視点から深掘りしてみたいと思います。

成功と自己評価のギャップが引き起こす苦悩

番組では、ミッドライフクライシスに悩む男女が2人登場し、それぞれの事例が紹介されました。

Sさん【男性・54歳】

Sさんの職業は大学講師。30歳で企業に勤めながら大学院に通い、物理学の博士号を取得しました。そして、家族を支えるため複数の仕事を掛け持ちし、がむしゃらに過ごしました。Sさんが精神的不調に陥ったのは、お子さんが大学受験を終えた「50歳」の頃。周囲を見渡した時に同期が大学教授や研究者の道に進んでおり、すでにキャリアを築いていたのです。ふと、自分はこれまでに何も成し遂げていない何かを達成するほどの時間も気力もない競争社会の中で自分の存在意義を残すことができないという葛藤を抱きました。自分の存在そのものが意味がないのではないか…、どん底のときはそのように考えていたそうです。

Yさん【女性・54歳】

Yさんは22歳で結婚し、3人のお子さまを育て上げた母親です。子育てと介護(旦那さんの母親)をしながら、工場での仕事を続けていました。自分でも本当によく頑張っていると感じていたそうです。しかし、工場での仕事内容が大幅に変わったことでミスが増え、職場に居づらくなり50歳を前に退職しました。その頃、子どもが自立し、1人で家にいる時間が増えたそうです。そしてYさんは、生きる意味について思いを巡らすようになりました。TVやスマホをみる度、活躍する女性が目につきます。育児や介護に追われキャリアアップ出来なかった自分…その後悔が心を占めるようになりました。精神科でうつ病と診断され、通院しています。

男性は立派に家庭を築き、博士号という高い学歴と大学講師の職業に就いていますが、自分のキャリアに対する虚無感を感じております。

一方、女性は3人の子どもを育て上げており、これも社会的には「素晴らしい業績」と評価されるものですが、自己評価が低く、「外で働いていない自分は情けない」と思っているのです。

お2人とも世間から見ると非常に成功した人生を送っているように見えます。男性は博士号を持つ大学講師、女性は3人の子どもを育て上げた母親として、それぞれ立派な役割を果たしています。しかし、彼ら自身はそのような「外からの成功」を感じられず、内面では「何も成し遂げていない」と思い悩んでいるところが、ミッドライフクライシスの大きな特徴なのだと改めて感じます。

小泉今日子さんの視点から学ぶ「中年の孤独感」

小泉今日子さんの事例

現在58歳である女優の小泉今日子さんは、番組内で自身が40代に感じた孤独感について率直に語っていました。小泉さんは、これまで築いてきた長いキャリアに対する不安や、プライベートでの孤立感を抱えていたことを明かしました。特に、「子どもを持たない人生」について彼女は、周囲が家族を持ち育児に励む中で、自分は違う選択をしているという孤独感を感じていたと言います。自分の周囲で変化が進んでいく中で、「自分だけが取り残されているのではないか」という複雑な感情が生じていたそうです。

現在、テレビやラジオ以外にも幅広く活躍の場を広げている小泉今日子さん。2015年に立ち上げた個人事務所「明後日」を通じて、舞台や映画のプロデュースを行うなど、エンターテインメントの制作側にも積極的に関わっています。また、執筆活動も行っており、エッセイやインタビューなどを通じて、彼女自身の考えや人生観を表現しています。

いつまでも若々しい印象を持ち続けている女優でありますが、アイドルとしても活躍していた彼女の姿は今でも鮮明に思い出されます。わたしは特に、幼い頃に聴いた彼女の曲「あなたに会えてよかった」や「My Sweet Home」「優しい雨」が今でも大好きです。どの曲も、彼女の優しく語りかけるような、けれど力強い歌声が印象的です。

49歳で新たな挑戦(個人事務所の立ち上げ)を始め、さらにかっこいい大人の女性としてアイドルから1人の自立した女性へと美しく年を重ねている彼女には、多くの人が憧れを抱くのではないでしょうか。

彼女は現在、自然体で年齢を重ねることを大切にしており、役作りにおいてもその姿勢を反映させています。さらに、朝のライブイベントなどを通じて、中高年世代が楽しめる場を提供する取り組みを行っていることも紹介されました。

他人と比べない、自分自身との向き合い方

さきほど番組に登場した54歳のYさん(女性)の事例を紹介しましたが、Yさんは3人の子どもを育てたという大きな責務を果たしているにもかかわらず、自分の人生に対する後悔や虚しさを抱えています。

Yさんや小泉今日子さん、お2人の異なる選択や状況から感じるのは、どんな人生の歩み方をしても、人はそれぞれに悩みや葛藤を抱えるということです。だからこそ、他人と自分を比べるのではなく、自分自身と向き合いながら、自分の「道」を見つけることが大切なのだと感じさせられます。

それぞれの人生には固有の価値があるからです。

ミッドライフクライシスを乗り越える具体的な方法

番組内では、お散歩などの適度な運動や人とのお喋り、髪型や服装を少しだけ変えてみることなどがミッドライフクライシスの克服に効果的であると述べられていました。

以前このブログでも登場した精神科医である熊代亨先生が解説されていました。

効果的な克服方法


・お散歩などの適度な運動
・人とのお喋り
・髪型や服装を少しだけ変えてみる

ミッドライフクライシス特集「羽鳥慎一モーニングショー」ーミッドライフクライシス解消に向けてのオンラインカウンセリングルーム「KOKORO保健室」のブログへようこそー \令和6年5月9日...

私の個人的な経験からも、自己探求セルフケアは、ミッドライフクライシスを乗り越える上での心理的な回復に不可欠な要素です。自分自身の気持ちを正直に認め、新しい趣味や活動に取り組むことで、人生に新たな意味を見出すことができます。

悩みは1人で抱え込まず、カウンセリングを受けたり、友人や家族と積極的に話し合うことが、心の健康を保つための大きな鍵となります。

弱音を吐くことの大切さとミッドライフクライシスの解消

また番組後半では『パーティーが終わって、中年が始まる』の著者であるphaさんが登場しました。彼は「日本一有名なニート」として知られましたが、この本では、自らのミッドライフクライシスを赤裸々に綴っています。彼が語った「弱音を吐くだけでも楽になる」という言葉が特に印象的でした。このフレーズは、中年期における悩みや不安を抱える多くの人にとって共感できるものであり、心の重荷を軽くする力を持っています。

私のオンラインカウンセリングルーム「KOKORO保健室」も、まさにこのように「弱音を吐ける場所を提供することを大切にしています。中年期に差し掛かる女性たちは、キャリアや家庭で多くの責任を抱えながらも、心の奥に不安や孤独を秘めています。そんな方々に、安心して自分の本音を打ち明けられる場所を提供し、少しでも心が軽くなる手助けができればと考えています。

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また、カウンセリングにおける不安や質問なども随時受け付けております。

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今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。