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中年期の人間関係の変化に向き合う【パートナー編】

ミッドライフクライシス解消に向けてのオンラインカウンセリングルーム「KOKORO保健室」のブログへようこそー

こんにちは。当ブログを訪れてくださり、ありがとうございます。

私は、公認心理師の下地まいこと申します。オンラインカウンセリングルーム『KOKORO保健室』を運営しています。特に、30代後半から50代の女性が直面する心の揺らぎや人生の岐路に寄り添うことを得意としています。中でも「ミッドライフクライシス(中年期危機)」に特化したサポートを行っています。

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前回のブログでは、中年期における子どもや親との関係の変化についてお伝えしました。

人生の折り返し地点に差し掛かるこの時期は、大切な人との関係性が変化しやすく、それに伴う心の揺らぎを感じる方も多いのではないでしょうか。

今回は、その続編として、パートナーとの関係に焦点を当ててお話しします。

どうぞ最後までお読みください🙂

中年期に訪れるパートナーとの関係の変化

中年期は、仕事や家庭、健康の問題など、さまざまなストレスが重なる時期です。その中で、夫婦関係や恋人との関係が変化していくことも少なくありません。

「最近、パートナーとの会話が減った気がする」
「昔のようなときめきを感じなくなってしまった」
「お互いに忙しくて、ただの同居人のようになっている」
「この先も一緒にいるべきなのか、ふと考えてしまう」

こうした悩みは、多くの方が経験するものです。実際、「KOKORO保健室」に寄せられるご相談の中にも、パートナーとの関係に関するものが少なくありません。

変化するパートナーとの関係

長年連れ添ったパートナーとの関係は、年月とともに少しずつ変化していきます。

恋人関係であれば、付き合いが長くなるにつれて新鮮さが薄れ、最初の頃のようなドキドキを感じにくくなることもあるでしょう。結婚生活を続けている場合は、子ども中心の生活が続いた結果、夫婦の時間が減り、「親」としての役割が強くなりすぎて、「パートナー」としての関係が希薄になってしまうこともあります。

そして、中年期になると、こうした変化がさらに顕著になります。

👉子どもが独立し、夫婦二人の時間が増える
👉仕事の環境が変わることで、以前より家で過ごす時間が短くなる場合もあれば、逆に長くなる場合もある
👉更年期や体調の変化によって気持ちに余裕がなくなる
👉将来の人生設計を考える中で、価値観の違いに気づく

このような変化の中で、パートナーに対して違和感を覚えたり、関係をどう維持していけばいいのか悩んだりすることは決して珍しいことではありません。

「なんとなく一緒にいる」からの脱却

長く一緒にいると、良くも悪くも「空気のような存在」になってしまいがちです。もちろん、それは信頼関係がある証拠でもありますが、一方で「ただ一緒にいるだけ」の状態になってしまうと、お互いに物足りなさを感じることもあります。

ここで大切なのは、「意識的に関係を育てること」です。夫婦や恋人関係は、時間とともに自然に良くなるものではなく、意識して築き上げるものです。

たとえば、次のようなことを意識してみてはいかがでしょうか。

小さな「ありがとう」を言葉にする

「言わなくても分かる」と思いがちですが、改めて感謝の言葉を伝えることで、関係が少しずつ変わることもあります。

日常にちょっとした変化を加える

いつものデートコースを変えてみる、記念日を祝ってみる、普段しないような会話をしてみるなど、「いつもと少し違うこと」を意識的に取り入れるだけでも、新しい発見があります。

スキンシップやコミュニケーションを意識する

ハグや手をつなぐなどのスキンシップは、信頼関係を深めるために重要な要素です。会話も、「今日あったこと」を話すだけでなく、お互いの気持ちや考えをシェアする時間を意識的に作ることで、より親密な関係が築けます。

「違い」を受け入れ、関係をアップデートする

中年期になると、お互いの価値観や考え方の違いに気づく場面が増えるかもしれません。

「自分はもっとアクティブに過ごしたいけれど、パートナーは家で過ごしたい」
「将来の経済的な不安に備えたいけれど、パートナーはあまり気にしていない」
「これからの人生、もっと自分の時間を大切にしたい」

こうした違いを感じると、「この人とは合わないのでは?」と思ってしまうこともあるかもしれません。しかし、大切なのは「違い=悪いこと」ではないと理解することです。

「分かり合う」より「受け入れる」

価値観の違いを100%理解するのは難しくても、「相手はそういう考えなんだな」と受け入れることで、気持ちがラクになることもあります。無理に歩み寄るのではなく、「違いがあること」を前提に、お互いが心地よく過ごせるバランスを見つけることが大切です。

「自分の時間」も大切にする

パートナーとの時間を大切にすることは重要ですが、同時に「自分だけの時間」を確保することも忘れず確保することも大事です。趣味を楽しんだり、新しいことにチャレンジしたりすることで、パートナーとの関係にも良い影響を与えることができます。

これからのパートナーシップをどう築くか

ミッドライフクライシスの時期は、パートナーとの関係に悩むこともありますが、それは決して悪いことではなく、新しい関係を築くためのチャンスでもあります。

「なんとなく一緒にいる」関係から、「お互いを大切にしながら共に生きる」関係へ。

とはいえ、関係をより良くしたいと思っても、実際に行動を起こすのは簡単ではないと感じる方も多いのではないでしょうか。

たとえば、「小さな『ありがとう』を言葉にする」「日常にちょっとした変化を加える」「スキンシップやコミュニケーションを意識する」といったことは、関係性を深めるのに有効だと分かっていても、『今さら恥ずかしい』『どう反応されるか不安』『そんな習慣はなかったから違和感がある』と感じ、なかなか実行に移せない方も少なくありません。

こうした気持ちは、ごく自然なものです。長年築いてきた関係には、それぞれのペースや距離感があり、突然変化を加えることに抵抗を感じるのは当然のことだからです。

「恥ずかしい」「違和感がある」のは最初だけ

心理学の視点から見ると、人は新しい行動を取り入れるときに違和感を覚えるのは、ごく普通のことです。これは「慣れ」の問題であり、最初の一歩を乗り越えれば、次第に自然なものへと変わっていくことが分かっています。

たとえば、最初から「しっかり目を見て『ありがとう』と言うのは照れくさい」と感じるなら、まずはLINEやメモで伝えることから始めてみるのも一つの方法です。いきなり「夫婦デートをしよう」と誘うのが難しいなら、「一緒にお茶でも飲まない?」と気軽に声をかけてみるだけでも良いのです。

最初はぎこちなくても、それを続けるうちに「意識しなくてもできること」になり、やがて関係性の変化につながっていきます。

「どう思われるか」より、「自分がどうしたいか」

また、「こんなことをしたら相手にどう思われるだろう?」と考えてしまうこともあるかもしれません。

ですが、ここで大切なのは「相手の反応」ではなく、「自分がどうありたいか」という視点です。

・パートナーともっと良い関係を築きたい
・これからの時間を楽しく過ごしたい
・お互いに居心地の良い関係でいたい

そんな気持ちがあるなら、少しずつでも「できること」を始めてみることが、関係を前向きに変えていく第一歩となります。

パートナーシップは「長く続いている」だけではなく「育てるもの」

多くの方が、「関係が長く続いていること」そのものを大切にしようとします。もちろん、それ自体は素晴らしいことですが、大切なのは「ただ一緒にいること」ではなく、「どう一緒にいるか」です。

関係は、長さよりも質。そして、質を高めるには、意識的な「育てる努力」が必要です。

変化は一気に起こるものではありませんが、小さな積み重ねが、やがて心地よいパートナーシップにつながるはずです。

「これまでの関係がこうだったから」と諦めるのではなく、少しずつ意識を変えながら、これからのパートナーシップを見つめ直していきましょう。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※『体験カウンセリング』にご興味のある方はお気軽にご連絡ください。

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※このブログでは、ミッドライフクライシスに関する様々なテーマを取り上げています。このブログの筆者(KOKORO保健室カウンセラー)自身も中年期を過ごす者の1人であり、日々試行錯誤しながら、この時期特有の変化や悩みと向き合っています。等身大の姿を大切にしながら、心理師として専門的な視点だけでなく、自らの経験を通して感じたことも発信しています。より個人的な体験や具体的なエピソードについては、別途【note】で発信しています。

興味のある方はぜひご覧ください。